診療科案内消化器病センター
はじめに
消化器病センターは、消化器内科と外科のスタッフで構成され、消化器疾患全般について専門性の高いチーム医療を実践するとともに、個々のニーズに即した適切できめ細かい医療を提供するために組織された診療体制です。
外来診療については、消化器内科、外科がそれぞれ対応します。もし、受診科がわからない場合は、インフォメーションに担当看護師が居ますので、ご相談ください。
対象疾患
- 消化管
食道・胃・十二指腸・大腸の炎症・潰瘍・ポリープ・がんなど、
逆流性食道炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、憩室症、虫垂炎、腸閉塞症、腸管捻転症、過敏性腸症候群、機能性ディスペプシア、 GIST、痔疾など - 肝臓
肝炎(急性ウイルス性、非アルコール性脂肪性、自己免疫性など)、
肝硬変症、肝膿瘍、その他の肝障害、肝臓がんなど - 胆道
胆嚢炎、胆管炎、胆石症、胆嚢ポリープ、胆道がんなど
- 膵臓
急性膵炎、慢性膵炎、自己免疫性膵炎、膵がんなど
- その他
鼠径部ヘルニア、腹壁瘢痕ヘルニアなど
当該科の特徴
一般内科では、初診でみえる新患の患者さんに適切な専門家を紹介するとともに、成人病をはじめとする各種疾患を幅広く診療しています。また、専門性の高い中にも全身を診察することを常に心掛け診療を行なっています。 多くの内科担当医は、それぞれの専門領域の診療と一般内科の診療を同時に行っています。
外来担当表
外来は、AブロックとBブロックで診療を行っている外科と消化器内科の医師が担当します。
診療体制
消化器病センターでは、消化器内科に所属する5名の常勤医と外科に所属する4名の常勤医に加え、約10名の非常勤医師が、一つのチームとなり、それぞれの専門分野の特性を十分に発揮しています。外来診療に始まり、検査、入院治療、あるいは手術、術後定期検査などの一連の流れがスムーズに進行し、安心して治療を受けることが出来るシステムとなっています。そのスタッフを紹介いたします。
消化器内科
-
部長岡野 憲義
専門消化管疾患、消化器内視鏡
- 日本大学医学部(昭和60年卒業)
- 日本消化器病学会専門医・指導医
- 日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
- 日本消化器がん検診学会認定医
- 日本内科学会認定内科医・研修指導医
-
医長葉山 譲
専門消化器病
- 日本消化器病学会専門医
- 日本消化器内視鏡学会専門医
- 日本内科学会認定内科医
-
医員青木 央
-
名誉院長荒川 泰行
専門消化器病・肝臓
- 日本消化器病学会専門医・指導医
- 日本肝臓学会専門医
- 日本消化器がん検診学会認定医
- 日本がん検診・診断学会認定医
- 日本内科学会認定内科医
-
非常勤天木 秀一
専門肝臓
- 日本肝臓学会肝臓専門医
- 日本消化器病学会専門医
-
非常勤森 一博
- 獨協医科大学医学部特任教授
- 日本内科学会認定医・指導医
- 日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
- 日本消化器病学会専門医・指導医
- 米国消化器内視鏡学会会員
-
非常勤矢嶋 真弓
- 日本消化器病学会専門医
- 日本超音波医学会超音波専門医
-
非常勤阿部 真久
専門肝臓
- 日本消化器病学会専門医
- 日本消化器内視鏡学会専門医
- 日本肝臓学会肝臓専門医
-
非常勤好士 大介
- 日本消化器病学会専門医
-
非常勤田原 邦朗
-
非常勤武井 章矩
専門消化器病
-
非常勤渋谷 真史
-
非常勤今武 和弘
-
非常勤大澤 朗太
外科
-
副院長矢嶋 幸浩
- 日本外科学会専門医・指導医
- 日本消化器病学会専門医・指導医
- 日本消化器外科学会認定医
- がん治療認定医
- 消化器がん外科治療認定医
-
外科部長遠藤 和伸
- 日本外科学会専門医
- がん治療認定医
-
外科医長仁科 有美子
- 日本外科学会専門医
- がん治療認定医
-
外科医員水野 歩実
消化器病センター患者数(消化器内科および外科の年間延べ患者数)
消化器病センターに関連する患者数は、下記表の通りで、毎年外来では述べ2万人以上、入院では述べ1万人以上の診療を行っています。
消化器病センター患者数の推移
年度 | 消化器内科 (外来) |
消化器内科 (入院) |
外科 (外来) |
外科 (入院) |
---|---|---|---|---|
平成24年 | 14,333 | 6,552 | 12,450 | 7,129 |
平成25年 | 14,843 | 7,757 | 10,750 | 6,954 |
平成26年 | 14,937 | 8,352 | 8,659 | 6,548 |
平成27年 | 14,884 | 8,585 | 8,525 | 6,938 |
注:外科の患者数には乳腺外科も含まれています
腹部超音波検査件数
超音波検査は随時行っておりますので、受診当日に行うことが出来ます。
腹部超音波検査の推移
年度 | 外来 | 入院 | 合計 |
---|---|---|---|
平成24年 | 1,000 | 235 | 1,235 |
平成25年 | 957 | 183 | 1,140 |
平成26年 | 1,251 | 228 | 1,479 |
平成27年 | 1,459 | 240 | 1,699 |
レントゲン透視造影検査件数
バリウムを使用した上部消化管透視検査や注腸造影だけでなく、テレビ透視を見ながら、体に挿入された管から造影する検査などの件数です。
透視造影検査の推移
年度 | 外来 | 入院 | 合計 |
---|---|---|---|
平成24年 | 105 | 378 | 483 |
平成25年 | 62 | 396 | 458 |
平成26年 | 73 | 366 | 439 |
平成27年 | 64 | 392 | 456 |
内視鏡検査件数
上部消化管内視鏡検査、いわゆる‘胃カメラ’は、絶食で来院すれば、当日に行うことが出来ます。また鼻から挿入する経鼻内視鏡も毎日施行しております。件数は多くありませんが、小腸内視鏡やカプセル内視鏡(小腸のみ)も行っています。
胃や大腸の小さな病変(ポリープや早期癌)では、手術を行わずに、内視鏡を使って切除する治療も積極的に行っています。
内視鏡検査件数の推移
年度 | 上部 消化管 |
下部 消化管 |
胆・膵 | 小腸 内視鏡 |
カプセル 内視鏡 |
合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
平成 24年 |
1,790 | 1,323 | 77 | – | – | 3,190 |
平成 25年 |
1,893 | 1,533 | 92 | – | – | 3,518 |
平成 26年 |
2,078 | 1,566 | 99 | 4 | 2 | 3,749 |
平成 27年 |
2,129 | 1,763 | 98 | 5 | 3 | 3,998 |
注:内視鏡的切除術も含まれています
手術件数
消化管や腹部内蔵の疾患に対し、手術を行っています。最近では開腹手術ではなく、腹腔鏡を使った手術も積極的に行っています。胃、小腸、ヘルニアの一部と、胆嚢、虫垂、大腸では、ほぼ半数以上で腹腔鏡手術を行っています。
平成27年手術症例数
部位(症例数) | 疾患 | 術式 | 症例数 |
---|---|---|---|
食道(1) | 癌 | 胸部食道切除+胃管吻合 | 1 |
胃(17) | 癌 | 胃全摘術 | 7 |
幽門側胃切除術 | 3 | ||
胃空腸吻合術 | 1 | ||
腸瘻造設術 | 1 | ||
腹腔鏡下胃切除術 | 5 | ||
十二指腸(1) | 出血性潰瘍 | 腹膜炎手術 | 1 |
小腸(8) | イレウス | イレウス解除術 | 3 |
小腸部分切除術 | 2 | ||
バイパス術 | 1 | ||
腹腔鏡下腸管癒着剥離術 | 2 | ||
虫垂(15) | 虫垂炎・成人 | 虫垂切除術 | 2 |
膿瘍ドレナージ術 | 2 | ||
腹腔鏡下虫垂切除術 | 9 | ||
腹腔鏡下結腸切除術 | 1 | ||
虫垂炎・小児 | 腹腔鏡下虫垂切除術 | 1 | |
結腸(48) | S状結腸過長症 | 腹腔鏡下結腸部分切除術 | 1 |
イレウス | 人工肛門造設術 | 1 | |
結腸膀胱瘻 | 人工肛門造設術 | 1 | |
穿孔 | 結腸部分切除術 | 1 | |
低位前方切除術 | 1 | ||
人工肛門閉鎖術 | 1 | ||
腹腔鏡下結腸部分切除術 | 1 | ||
癌 | 結腸部分切除術 | 11 | |
結腸右半切除術 | 1 | ||
低位前方切除術 | 2 | ||
人工肛門造設術 | 4 | ||
バイパス術 | 1 | ||
小腸部分切除術 | 1 | ||
子宮付属器切除術 | 1 | ||
腹腔鏡下結腸部分切除術 | 16 | ||
腹腔鏡下結腸左半切除術 | 1 | ||
腹腔鏡下直腸切除術 | 3 | ||
直腸(26) | 癌 | ハルトマン手術 | 2 |
低位前方切除術 | 5 | ||
人工肛門造設術 | 5 | ||
腹腔鏡下低位前方切除術 | 10 | ||
腹腔鏡下直腸切断術 | 2 | ||
腹腔鏡下直腸切除術 | 2 | ||
肛門(13) | 痔疾 | 痔核結紮切除術 | 5 |
嵌頓痔核整復術 | 1 | ||
ジオン注硬化療法 | 3 | ||
瘻孔切除術 | 2 | ||
直腸脱 | 肛門形成術 | 1 | |
ポリープ | 切除術 | 1 | |
胆(40) | 胆石症 | 腹腔鏡下胆嚢摘出術 | 29 |
開腹胆嚢摘出術 | 1 | ||
胆摘+胆管切開T-tube挿入 | 1 | ||
胆嚢腺筋腫症 | 腹腔鏡下胆嚢摘出術 | 1 | |
胆嚢ポリープ | 腹腔鏡下胆嚢摘出術 | 3 | |
胆嚢癌 | 腹腔鏡下胆嚢摘出術 | 1 | |
胃空腸吻合術 | 1 | ||
肝部分切除術 | 2 | ||
人工肛門造設術 | 1 | ||
腹壁(89) | 鼠径ヘルニア・成人 | 人工筋膜法 | 73 |
小腸部分切除術 | 1 | ||
結腸部分切除術 | 1 | ||
腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術 | 4 | ||
大腿ヘルニア・成人 | 小腸切除術 | 2 | |
臍ヘルニア・成人 | 根治術 | 2 | |
臍ヘルニア・小児 | 根治術 | 1 | |
腹壁瘢痕ヘルニア | 人工筋膜補強術 | 5 | |
その他 (58) | 腹膜炎 | ドレナージ術 | 1 |
人工肛門造設術 | 1 | ||
バイパス術 | 1 | ||
舌癌 | 自家遊離複合組織移植術 | 1 | |
デブリードマン | 1 | ||
その他 | CVポート留置術 | 40 | |
CVポート抜去術 | 1 | ||
合計 | 304 |
平成27年度
平成27年の主な腹腔鏡下手術症例
部位 | 全症例数 | 腹腔鏡下手術数(%) |
---|---|---|
胃 | 17 | 5(29.4) |
小腸 | 8 | 2(25.0) |
虫垂 | 15 | 11(73.3) |
結腸 | 48 | 22(45.8) |
直腸 | 26 | 14(53.8) |
胆 | 40 | 34(85.0) |
小計 | 154 | 88(57.1) |
腹壁 | 89 | 4(4.5) |
合計 | 243 | 92(37.9) |
全症例数 | 304 | 92(30.3) |
病院からのメッセージ
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