年齢区分	0～	10～	20～	30～	40～	50～	60～	70～	80～	90～
患者数	39	39	69	91	233	333	645	1419	1060	294

内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
040081xx99x0xx	誤嚥性肺炎手術なし手術・処置等２なし	39	27.15	20.51	20.51	83.13
110310xx99xxxx	腎臓又は尿路の感染症手術なし	19	16.16	13.00	5.26	75.84
180010x0xxx0xx	敗血症（1歳以上）手術・処置等２なし	12	30.50	19.20	16.67	77.83
030400xx99xxxx	前庭機能障害手術なし	11	4.73	4.94	0.00	74.91
100393xx99xxxx	その他の体液・電解質・酸塩基平衡障害手術なし	ー	ー	10.33	ー	ー

第1位は誤嚥性肺炎で抗生剤加療が中心となり、平均年齢も80歳代と高く、約2割以上が転院されています。第2位は腎臓内科で主となる疾患の尿路感染症が入りました。第3位は指標7で言及している敗血症、第4位は耳鼻科的疾患のめまい症候群が続きました。総合内科として、あらゆる内科的疾患を幅広い角度から診察しています。

呼吸器内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
040040xx9910xx	肺の悪性腫瘍手術なし手術・処置等１あり手術・処置等２なし	25	2.64	3.39	4.00	76.88
040110xxxxx0xx	間質性肺炎手術・処置等２なし	12	29.33	18.61	16.67	79.92
040040xx99040x	肺の悪性腫瘍手術なし手術・処置等１なし手術・処置等２－４あり副傷病なし	11	6.64	9.42	0.00	70.18
040081xx99x0xx	誤嚥性肺炎手術なし手術・処置等２なし	ー	ー	20.51	ー	ー
040190xx99xxxx	胸水、胸膜の疾患（その他）手術なし	ー	ー	16.43	ー	ー

平成29年11月より内科から独立し、新標榜科となった当科では肺疾患治療を専門に行っています。主要疾患は肺の悪性腫瘍(第1位、第3位)になります。肺の悪性腫瘍の中でも気管支鏡や経気管支肺生検法によって診断を確定させるものが第1位、化学療法症例が第3位にランクインされています。第2位にも当科の専門疾患である間質性肺炎が入っています。

腎臓内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
110310xx99xxxx	腎臓又は尿路の感染症手術なし	12	15.00	13.00	8.33	82.08
110280xx9901xx	慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全手術なし手術・処置等１なし手術・処置等２－１あり	ー	ー	14.01	ー	ー
030400xx99xxxx	前庭機能障害手術なし	ー	ー	4.94	ー	ー
040081xx99x0xx	誤嚥性肺炎手術なし手術・処置等２なし	ー	ー	20.51	ー	ー
110290xx99x0xx	急性腎不全手術なし手術・処置等２なし	ー	ー	14.03	ー	ー

平成29年11月より内科から独立し、新標榜科となった当科では腎疾患治療を専門に行っています。主要疾患は急性腎盂腎炎(尿路感染症)であり、平均在院日数では、ほぼ全国平均値と同値です。また内科での同疾患よりも年齢層が高くなっています。

消化器内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
060100xx01xxxx	小腸大腸の良性疾患（良性腫瘍を含む。）内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術	242	2.16	2.66	0.00	71.29
060340xx03x00x	胆管（肝内外）結石、胆管炎限局性腹腔膿瘍手術等手術・処置等２なし副傷病なし	54	8.39	9.53	0.00	75.43
060102xx99xxxx	穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患手術なし	46	6.30	7.74	0.00	68.48
060130xx9900xx	食道、胃、十二指腸、他腸の炎症（その他良性疾患）手術なし手術・処置等１なし手術・処置等２なし	24	6.00	7.71	0.00	60.46
060210xx9910xx	ヘルニアの記載のない腸閉塞手術なし手術・処置等１あり手術・処置等２なし	24	13.17	13.41	20.83	76.17

大腸ポリープ(粘膜切除術)の症例数が最も多く、第1位となりました。患者さんの安全・安心を最優先に考え、また術後出血等の偶発合併症を防止する目的から、1泊2日クリニカルパスを適用し治療を行っています。第2位の胆管炎は内視鏡的手術(「内視鏡的胆道ステント留置術」「内視鏡的胆道結石除去術」「内視鏡的乳頭切開術」)を施行する症例です。第3位には大腸憩室炎や憩室出血で内視鏡検査等を施行する症例、第4位は食道・胃十二指腸潰瘍等での内視鏡検査や経過観察症例と、結腸閉塞でイレウス管を挿入する症例が同患者数で並んでいます。

循環器内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
050050xx0200xx	狭心症、慢性虚血性心疾患経皮的冠動脈形成術等手術・処置等１－なし、１,２あり手術・処置等２なし	61	4.15	4.44	0.00	66.79
050130xx9902xx	心不全手術なし手術・処置等１なし手術・処置等２－２あり	57	31.02	24.18	10.53	82.32
050130xx9900xx	心不全手術なし手術・処置等１なし手術・処置等２なし	51	23.53	17.23	5.88	84.22
050050xx9910xx	狭心症、慢性虚血性心疾患手術なし手術・処置等１－１あり手術・処置等２なし	32	4.00	3.07	0.00	72.16
050210xx97000x	徐脈性不整脈手術あり手術・処置等１－なし、１,３あり手術・処置等２なし副傷病なし	23	9.48	10.56	0.00	80.22

第1位は虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症等)にて経皮的冠動脈ステント留置術(PCI)や経皮的冠動脈形成術(PTCA)等を施行する症例、第4位も同疾患にて心臓カテーテル検査(CAG)を施行する症例です。第2位と第3位は心不全ですが、第2位は心筋SPECT検査を施行する症例です。心筋SPECT検査については、経皮的冠動脈ステント留置術(PCI)の適応を判断する検査法として近年重要視され、当院においても積極的に実施しています。第5位は不整脈疾患(心房細動、洞不全症候群、高度房室ブロック等)にてペースメーカー移植術、又は交換術を施行する症例となります。心不全に関しては「地域包括ケア病棟」利用の場合もあるため、平均在院日数は全国平均値よりも長期化傾向ですが、その他疾患はほぼ全国平均値と同値です。

リウマチ科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
070560xx99x00x	重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患手術なし手術・処置等２なし副傷病なし	11	21.55	15.28	0.00	62.91
040081xx99x0xx	誤嚥性肺炎手術なし手術・処置等２なし	ー	ー	20.51	ー	ー
110310xx99xxxx	腎臓又は尿路の感染症手術なし	ー	ー	13.00	ー	ー
0400801499x002	肺炎等（市中肺炎かつ75歳以上）手術なし手術・処置等２なし副傷病なし A-DROP スコア2	ー	ー	15.71	ー	ー
040110xxxxx0xx	間質性肺炎手術・処置等２なし	ー	ー	18.61	ー	ー

平成31年4月に常勤医師が就任し、新標榜科として誕生した当科では、リウマチ系疾患を中心に医療展開をしています。第１位にはリウマチ性疾患が多く包含される「全身性自己免疫疾患」が入りました。具体的な疾患名としては、全身性エリテマトーデス、成人スチル病、ANCA関連血管炎、顕微鏡的多発血管炎、ループス腎炎、多発性筋炎等の治療を腎生検等で診断を確定させ、各疾患の治療を行っています。

外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	平均年齢
060035xx99x6xx	結腸（虫垂を含む。）の悪性腫瘍手術なし手術・処置等２－６あり	85	3.36	4.51	70.08
060040xx99x6xx	直腸肛門（直腸Ｓ状部から肛門）の悪性腫瘍手術なし手術・処置等２－６あり	62	4.37	4.48	62.89
060160x001xxxx	鼠径ヘルニア（15歳以上）ヘルニア手術　鼠径ヘルニア等	52	5.17	4.86	72.08
060040xx99x70x	直腸肛門（直腸Ｓ状部から肛門）の悪性腫瘍手術なし手術・処置等２－７あり副傷病なし	48	3.75	4.47	62.75
060035xx99x7xx	結腸（虫垂を含む。）の悪性腫瘍手術なし手術・処置等２－７あり	22	3.45	4.94	64.86

第1位と第5位は結腸悪性腫瘍、第2位と第4位は直腸悪性腫瘍のいずれも化学療法症例で、使用する抗癌剤の種類によってDPC区分がそれぞれ異なっています。第3位の鼠径ヘルニアは手術施行症例です。上位5位全てでクリニカルパスを適用し、標準的医療を展開しています。平均在院日数もほぼ全国平均値と同値です。

呼吸器外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
040040xx97x00x	肺の悪性腫瘍手術あり手術・処置等２なし副傷病なし	30	9.40	10.83	0.00	75.73
040040xx99040x	肺の悪性腫瘍手術なし手術・処置等１なし手術・処置等２－４あり副傷病なし	23	10.70	9.42	0.00	72.13
040040xx9910xx	肺の悪性腫瘍手術なし手術・処置等１あり手術・処置等２なし	20	1.95	3.39	0.00	76.75
040030xx99xxxx	呼吸器系の良性腫瘍手術なし	ー	ー	6.07	ー	ー
040010xx99x30x	縦隔悪性腫瘍、縦隔・胸膜の悪性腫瘍手術なし手術・処置等２－３あり副傷病なし	ー	ー	8.44	ー	ー

平成29年7月より常勤医師が就任し、新標榜科として誕生した当科では、肺の悪性腫瘍手術や化学療法を中心に幅広い医療展開をしています。第1位は胸腔鏡下肺葉切除術や胸腔鏡下肺部分切除術を施行する手術症例です。患者さんの身体的負担が少ないように全症例クリニカルパスを適用しています。第2位が化学療法症例、第3位は気管支鏡や経気管支肺生検法によって悪性腫瘍か否か、診断を確定させる検査入院になります。これらも同様にクリニカルパスを適用しています。

整形外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
160800xx01xxxx	股関節・大腿近位の骨折人工骨頭挿入術　肩、股等	77	38.88	25.09	14.29	84.34
160690xx99xxxx	胸椎、腰椎以下骨折損傷（胸・腰髄損傷を含む。）手術なし	30	34.40	18.81	10.00	84.17
160720xx01xxxx	肩関節周辺の骨折・脱臼骨折観血的手術　肩甲骨、上腕、大腿等	14	17.57	15.03	7.14	61.93
160760xx97xx0x	前腕の骨折手術あり副傷病なし	10	4.40	5.18	0.00	61.20
160700xx97xx0x	鎖骨・肩甲骨の骨折手術あり副傷病なし	ー	ー	6.19	ー	ー

第1位は大腿骨近位骨折で、人工骨頭挿入術や骨折観血的手術を施行し、術後ケア終了後、転院する場合もあります。第2位は胸腰椎圧迫骨折で、疼痛コントロールやリハビリを行い、軽快退院を目指します。この上位2疾患は高齢患者さんが非常に多く平均年齢も80歳代です。また急性期医療を終えて在宅復帰を目指しての「地域包括ケア病棟」利用が多く、これらの在院日数も包含された値となるため、全国平均在院日数を上回っています。第3位は肩関節骨折、第4位は前腕骨折が入りました。いずれも平均在院日数とほぼ同値です。

産婦人科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	平均年齢
120060xx01xxxx	子宮の良性腫瘍子宮全摘術等	40	7.85	9.57	48.98
120090xx97xxxx	生殖器脱出症手術あり	22	7.59	8.43	67.82
12002xxx01x0xx	子宮頸・体部の悪性腫瘍子宮悪性腫瘍手術等手術・処置等２なし	19	9.21	11.96	60.00
12002xxx99x40x	子宮頸・体部の悪性腫瘍手術なし手術・処置等２－４あり副傷病なし	14	5.21	4.44	54.64
12002xxx02x0xx	子宮頸・体部の悪性腫瘍子宮頸部（腟部）切除術等手術・処置等２なし	10	3.00	3.11	41.00

平成30年度より、婦人科常勤医師が増員され、婦人科領域を中心に医療展開をしています。第1位は子宮筋腫で子宮全摘出術、又は子宮筋腫核出術を施行する症例です。第2位は子宮脱による脱出手術、第3位～第5位は全て子宮癌によるもので、第3位は子宮頸部切除術、第5位は子宮全摘出術、第4位は化学療法症例になります。上記5位全てにおいて、クリニカルパスを適用しています。

小児科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
140010x199x0xx	妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害（出生時体重2500g以上）手術なし手術・処置等２なし	21	6.38	6.13	4.76	0.00
140010x299x0xx	妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害（出生時体重1500g以上2500g未満）手術なし手術・処置等２なし	10	8.70	11.19	0.00	0.00
060380xxxxx00x	ウイルス性腸炎手術・処置等２なし副傷病なし	ー	ー	5.86	ー	ー
140010x297x0xx	妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害（出生時体重1500g以上2500g未満）手術あり手術・処置等２なし	ー	ー	15.15	ー	ー
040100xxxxx00x	喘息手術・処置等２なし副傷病なし	ー	ー	6.46	ー	ー

第1位、第2位ともに新生児低血糖、新生児一過性多呼吸等の出生後28日以内に発症した新生児疾患になります。出生時の体重によってそれぞれに区分されています。

眼科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	平均年齢
020110xx97xxx1	白内障、水晶体の疾患手術あり両眼	202	3.03	4.95	76.24
020110xx97xxx0	白内障、水晶体の疾患手術あり片眼	87	3.00	2.76	77.01
020200xx9710xx	黄斑、後極変性手術あり手術・処置等１あり手術・処置等２なし	70	3.03	6.49	73.04
020180xx97x0x0	糖尿病性増殖性網膜症手術あり手術・処置等２なし片眼	28	2.86	6.98	64.25
020240xx97xxx0	硝子体疾患手術あり片眼	23	3.61	5.65	67.48

眼科においては白内障治療が中心となりますが、それ以外の手術も年々増えつつあります。第1位の両眼白内障は2泊3日のクリニカルパスを適用し、入院2日目に両眼手術を施行します。これにより全国平均値よりも短く、また患者さんの経済的負担を最小限度に抑えた医療展開が可能となっています。同日に両眼を施行する訳ですから、術後のケアについても万全な体制で実施し、患者さんが安心して退院できる体制を整えています。片側のみ施行の場合が第2位となります。第3位は網膜前膜、第4位は糖尿病性増殖性網膜症、第5位は硝子体混濁等の疾患により、それぞれ硝子体茎顕徴下離断術等を施行する症例が入りました。

耳鼻咽喉科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
030400xx99xxxx	前庭機能障害手術なし	14	7.14	4.94	0.00	61.36
030240xx99xxxx	扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎手術なし	ー	ー	5.63	ー	ー
030390xx99xxxx	顔面神経障害手術なし	ー	ー	9.17	ー	ー
030428xxxxxxxx	突発性難聴	ー	ー	8.81	ー	ー
030350xxxxxxxx	慢性副鼻腔炎	ー	ー	6.71	ー	ー

第1位は内科で第4位にランクインしためまい症候群です。平均在院日数が内科や全国平均値よりも長く、専門的医療展開を必要とする症例を受け入れています。

脳神経外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
010060x2990401	脳梗塞（脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満）手術なし手術・処置等１なし手術・処置等２－４あり副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2	27	17.59	15.64	3.70	70.19
160100xx97x00x	頭蓋・頭蓋内損傷その他の手術あり手術・処置等２なし副傷病なし	15	22.27	9.68	0.00	83.27
160100xx99x00x	頭蓋・頭蓋内損傷手術なし手術・処置等２なし副傷病なし	14	12.93	8.18	0.00	80.57
010060x2990411	脳梗塞（脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満）手術なし手術・処置等１なし手術・処置等２－４あり副傷病１あり発症前Rankin Scale 0、1又は2	11	14.82	17.35	0.00	74.36
010040x099000x	非外傷性頭蓋内血腫（非外傷性硬膜下血腫以外）（JCS10未満）手術なし手術・処置等１なし手術・処置等２なし副傷病なし	ー	ー	18.86	ー	ー

脳梗塞が最も多く、平成28年度診療報酬改定にて(発症時期・入院時JCS・重症度・処置有無・副傷病名有無の組み合わせに)細分化され、患者数がそれぞれのカテゴリーに分散化しています。従って、上位5位中、第1位、第4位となりました。第1位の脳梗塞は発症3日以内・JCS（意識障害）10未満・エダラボン使用・副傷病名（てんかん等）なし・発症前MRS（脳卒中の機能自立度)2以下の症例です。第4位は同条件下で副傷病名（てんかん等）ありの症例となります。第2位と第4位は頭蓋内損傷で、外傷性慢性硬膜下血腫や外傷性頭皮下血腫を発症し、血腫除去を目的とした穿孔洗浄術等を施行する症例が第2位、手術なし症例が第4位となりました。当院では「回復期リハビリテーション病棟」を開設しており、これらの在院日数も包含されてしまうため、平均在院日数では全国平均値より長期化傾向にあります。

泌尿器科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
110080xx991xxx	前立腺の悪性腫瘍手術なし手術・処置等１あり	63	3.27	2.54	1.59	74.06
110070xx03x0xx	膀胱腫瘍膀胱悪性腫瘍手術　経尿道的手術手術・処置等２なし	55	7.20	7.13	0.00	77.13
11012xxx04xxxx	上部尿路疾患体外衝撃波腎・尿管結石破砕術（一連につき）	18	7.22	2.66	0.00	63.00
11022xxx99xxxx	男性生殖器疾患手術なし	ー	ー	9.28	ー	ー
110420xx02xx0x	水腎症等経尿道的尿管ステント留置術等副傷病なし	ー	ー	4.13	ー	ー

第1位は前立腺生検を施行し、悪性腫瘍か否かを確認する検査入院症例です。第2位は膀胱悪性腫瘍にて経尿道的膀胱悪性腫瘍手術を施行する症例になります。やや離れて第3位には腎尿路結石症にて体外衝撃波腎・尿管結石破壊術施行する症例が続きます。上位2症例でクリニカルパス適用となっているため、平均在院日数は全国平均値とほぼ同値です。

	初発	再発	病期分類基準（※）	版数
Stage I	Stage II	Stage III	Stage IV	不明
胃癌	22	11	12	30	－	ー	1	７、8
大腸癌	26	18	51	201	14	44	1	７、8
乳癌	ー	ー	ー	ー	ー	ー	1	8
肺癌	28	12	28	30	37	23	1	8
肝癌	ー	ー	ー	ー	ー	ー	1	8

	患者数	平均在院日数	平均年齢
軽症	ー	ー	ー
中等症	38	18.03	78.97
重症	10	20.30	85.50
超重症	11	23.27	85.27
不明	ー	ー	ー

発症日から	患者数	平均在院日数	平均年齢	転院率
3日以内	80	34.09	76.33	9.18
その他	18	40.11	80.06	2.04

消化器内科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K7211	内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術長径２センチメートル未満	238	0.13	1.03	0.00	71.50
K688	内視鏡的胆道ステント留置術	66	1.18	8.55	3.03	78.74
K654	内視鏡的消化管止血術	14	1.00	6.57	21.43	75.64
K6872	内視鏡的乳頭切開術胆道砕石術を伴うもの	14	4.79	5.86	0.00	76.43
K6871	内視鏡的乳頭切開術乳頭括約筋切開のみのもの	ー	ー	ー	ー	ー

大腸ポリープ切除術が最も多く、長さにより直径2㎝未満と直径2㎝以上に区分されます。第1位は直径2㎝未満の手術です。当院では患者さんの安全・安心を最優先に考え、また偶発合併症を防止する目的から、1泊2日クリニカルパスを適用し手術を施行しています。第2位の内視鏡的胆道ステント留置術は、胆管癌、膵臓癌における新生物症例が多く、総胆管結石や膵炎においても施行する場合があります。第3位の内視鏡的消化管止血術は、消化管の出血部位を内視鏡下で確認後、無水エタノールや止血クリップ等により止血する術式です。第4位の内視鏡的乳頭切開術(胆道結石を伴う)は、総胆管結石を除去する場合の胆管出口を切開し拡張する手術となります。

循環器内科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K5493	経皮的冠動脈ステント留置術その他のもの	68	2.82	5.85	2.94	69.00
K5972	ペースメーカー移植術経静脈電極の場合	24	2.25	10.54	0.00	81.29
K5492	経皮的冠動脈ステント留置術不安定狭心症に対するもの	11	0.09	13.91	0.00	73.27
K5491	経皮的冠動脈ステント留置術急性心筋梗塞に対するもの	ー	ー	ー	ー	ー
K616	四肢の血管拡張術・血栓除去術	ー	ー	ー	ー	ー

虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症等)に対する経皮的冠動脈ステント留置術(PCI)が最も多く、発症時間・来院時間・手術開始時間等により区分され、第1位と第3位にそれぞれランクインしています。多くの症例で患者さんの身体的負担を少なくすべく、クリニカルパスを適用しています。第2位は心房細動・洞不全症候群・房室ブロック等に対するペースメーカー移植術となります。こちらもクリニカルパスを適用して、入院日数の適正化に努めています。

外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	平均年齢
K6335	ヘルニア手術鼠径ヘルニア	49	0.96	3.20	71.96
K6113	抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置（頭頸部その他）	23	1.83	3.78	72.26
K672-2	腹腔鏡下胆嚢摘出術	16	1.81	6.56	58.13
K719-3	腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術	15	3.47	14.27	73.87
K718-21	腹腔鏡下虫垂切除術虫垂周囲膿瘍を伴わないもの	11	1.55	4.55	48.00

第1位は鼡径ヘルニア手術で、クリニカルパスを適用し、5日間入院にて施行されています。第2位は化学療法抗癌剤を頻回に静脈へ注入する目的でのカテーテル留置術となっています。主にこれから化学療法を施行する患者さんに対し、抗癌剤を腫瘍の栄養動脈から効率的に投与することによって強力な効果を期待し、更に全身への影響を少なくして副作用を軽減させることができます。第2位の胆嚢炎に対する胆嚢摘出術、第4位の結腸悪性腫瘍に対する結腸切除術、第5位の虫垂炎に対する虫垂切除術は、開腹せずに腹腔鏡下にて施行することで身体への負担が軽く、入院日数短縮に繋がっています。

呼吸器外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K514-23	胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術肺葉切除又は１肺葉を超えるもの	23	2.26	6.57	0.00	75.22
K5131	胸腔鏡下肺切除術肺嚢胞手術（楔状部分切除によるもの）	ー	ー	ー	ー	ー
K0072	皮膚悪性腫瘍切除術（単純切除）	ー	ー	ー	ー	ー
K514-22	胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術区域切除	ー	ー	ー	ー	ー
K488-4	胸腔鏡下試験切除術	ー	ー	ー	ー	ー

平成29年7月に新設された当科では、多くの症例で、患者さんの身体的負担軽減を目的としたクリニカルパスを適用し、常勤専門医による肺の悪性腫瘍手術が施行されています。いずれも低侵襲であり、術後の疼痛が少ないため早期復帰が期待でき、入院日数も短縮できる胸腔鏡下手術となります。第1位の胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術は、1肺葉では腫瘍が残存するときに、隣接する肺葉の部分切除を追加、又は2葉を切除(上中葉切除・中下葉切除)し、同時に肺門・縦隔リンパ節郭清も施行される術式です。

整形外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K0461	骨折観血的手術肩甲骨、上腕、大腿	68	4.97	25.78	11.76	79.65
K0811	人工骨頭挿入術肩、股	29	7.59	38.38	17.24	83.52
K0462	骨折観血的手術前腕、下腿、手舟状骨	23	2.87	14.91	0.00	66.78
K0463	骨折観血的手術鎖骨、膝蓋骨、手（舟状骨を除く。）、足、指（手、足）その他	13	2.00	8.00	0.00	57.54
K0821	人工関節置換術肩、股、膝	13	2.31	27.23	0.00	74.62

第1位、第3位、第4位に骨折観血的手術(ギプス固定では治癒が難しい複雑な骨折や重度の骨折、関節周辺を骨折した場合に施す手術)が入りました。骨折部位により、大腿骨(肩甲骨・上腕を含む)、下腿骨(前腕・手舟状骨を含む)、鎖骨(膝蓋骨・手・足・指を含む)の順番になります。大腿骨頚部骨折の場合、骨折部の血行不良、関節内での骨折など、骨癒合が得られにくい条件が重なっているため、骨折した骨頭を抜去して人工の骨頭に置換する手術を行います。これらの手術である人工骨頭挿入術と人工関節置換術が第2位と第5位にランクインしています。両者の違いは臼蓋(骨頭を支える部分)の置換を行うか否かであり、行う場合は人工関節置換術(第5位)、行わない場合は人工骨頭挿入術(第2位)となります。当院では在宅復帰を目的とした「地域包括ケア病棟」を開設しており、上記手術症例においてはその利用率が高く、平均在院日数も長期化傾向にあります。

産婦人科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K877	子宮全摘術	38	2.68	4.39	0.00	50.71
K879	子宮悪性腫瘍手術	17	2.65	5.88	0.00	62.00
K802-6	腹腔鏡下膀胱脱手術	11	1.00	5.18	0.00	67.00
K865-2	腹腔鏡下仙骨腟固定術	－	ー	ー	ー	ー
K877-2	腹腔鏡下腟式子宮全摘術	ー	ー	ー	ー	ー

子宮筋腫や子宮頚部異形成等における子宮全摘術が38件で第1位となりました。第2位は子宮癌による子宮悪性腫瘍手術、第3位は子宮脱による腹腔鏡下にて脱出手術を施行する症例です。婦人科領域を担当する常勤医師数増により、多くの患者さんに手術分野に関しての医療提供を行うことが可能となっています。

眼科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K2821ﾛ	水晶体再建術眼内レンズを挿入する場合その他のもの	288	1.00	1.02	0.00	76.47
K2801	硝子体茎顕微鏡下離断術網膜付着組織を含むもの	82	0.88	1.10	0.00	70.82
K281	増殖性硝子体網膜症手術	52	0.77	1.08	0.00	60.04
K2802	硝子体茎顕微鏡下離断術その他のもの	34	0.94	1.47	0.00	70.76
K269	虹彩整復・瞳孔形成術	ー	ー	ー	ー	ー

COVID-19感染症に伴う入院規制の影響で、前年度から54件減少したものの、全診療科における手術件数でも第1位の白内障手術が主な手術となります。片眼・両眼ともに3日間のクリニカルパスを適用しています。地域性を鑑みても、需要の高い手術の1つであります。また、殆どの症例が2泊3日で両眼手術を行います。3日間の入院で両眼手術を施行する医療機関は少なく、患者さんが当院を選択する要素の1つともなっています。第2位は網膜前膜、第4位は硝子体混濁による硝子体顕微鏡下離断術が入りました。第3位は重度の増殖網膜症に対する増殖性硝子体網膜症手術です。各手術とも近隣眼科とも連携を取りながら、更なる充実化に取り組んでいます。

脳神経外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K164-2	慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術	13	1.15	22.15	0.00	84.08
K0811	人工骨頭挿入術肩、股	ー	ー	ー	ー	ー
K1643	頭蓋内血腫除去術（開頭して行うもの）脳内のもの	ー	ー	ー	ー	ー
K1771	脳動脈瘤頸部クリッピング１箇所	ー	ー	ー	ー	ー
K145	穿頭脳室ドレナージ術	ー	ー	ー	ー	ー

外傷等により一定の時間が経過後、硬膜とくも膜の間にできた血腫に対して穿頭して抽出し、更に洗浄しドレナージを行う慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術が主な手術となっています。平均年齢が80歳を超えており、高齢患者さんを中心に手術が展開されています。また、症状安定後「回復期リハビリテーション病棟」へ転棟する症例もあり、平均術後日数が長期化する傾向にあります。

泌尿器科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K8036ﾛ	膀胱悪性腫瘍手術経尿道的手術その他のもの	53	1.02	5.17	0.00	76.92
K768	体外衝撃波腎・尿管結石破砕術（一連につき）	16	3.13	3.31	0.00	62.94
K783-2	経尿道的尿管ステント留置術	12	1.08	14.92	0.00	67.67
K783	経尿道的尿管狭窄拡張術	ー	ー	ー	ー	ー
K8036ｲ	膀胱悪性腫瘍手術経尿道的手術電解質溶液利用のもの	ー	ー	ー	ー	ー

膀胱悪性腫瘍における経尿道的膀胱悪性腫瘍手術が第1位となっています。第2位は腎尿管結石症に対する体外衝撃波腎・尿管結石破壊術、第3位は尿管狭窄や水腎症による尿管ステント留置術です。上記3手術ともにクリニカルパスを適用し、医療の標準化に努めています。

DPC	傷病名	入院契機	症例数	発生率
130100	播種性血管内凝固症候群	同一	ー	ー
130100	播種性血管内凝固症候群	異なる	13	0.31
180010	敗血症	同一	12	0.28
180010	敗血症	異なる	31	0.73
180035	その他の真菌感染症	同一	ー	ー
180035	その他の真菌感染症	異なる	ー	ー
180040	手術・処置等の合併症	同一	16	0.38
180040	手術・処置等の合併症	異なる	ー	ー

令和２年度 公立阿伎留医療センター 病院指標

令和２年度公立阿伎留医療センター病院指標