部門案内 放射線治療

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緊急・救急の場合はこの限りではありません。
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休診日

土曜日・日曜日・祝日・年末年始
(12月29日〜1月3日)

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部門の案内

放射線治療科では、外科手術・化学療法(抗がん剤治療)と並ぶ「がん治療の三本柱」の一つとして、さまざまながんに対する放射線治療を行っています。治療の目的は、がんの完治を目指す「根治治療」から、痛みや症状を和らげる「緩和治療」まで幅広く対応しています。
放射線治療は、手術のように体を切らずに治療が行えることが大きな特長で、臓器の形や機能をできるだけ保ちながら治療できるのが魅力です。近年では治療機器や照射技術の進歩により、より正確で副作用の少ない治療が可能となり、生活の質(QOL)に配慮した、患者さんにやさしい放射線治療が実現されています。
当科では、放射線腫瘍医(放射線治療専門医)、診療放射線技師、医学物理士、看護師、事務スタッフ(クラーク)がチームを組み、患者さん一人ひとりに合わせた安全で質の高い治療を提供しています。
また、2024年12月より、バリアン社製リニアック「True Beam」に加え、治療計画装置EclipseとRayStationを導入し、より柔軟かつ精密な治療計画の立案が可能となりました。これにより、個別化された高精度な放射線治療を提供できる体制が整っています。
バリアン社製リニアックTrue Beam
治療計画装置 RayStation
治療計画装置 Eclipse

部門の特徴

高精度な放射線治療

当院では、がん病変部にできるだけ正確に放射線を照射し、周囲の正常な組織への影響を最小限に抑える「高精度放射線治療」を実施しています。
定位放射線治療、画像誘導放射線治療(IGRT)、体表面画像誘導放射線治療(SGRT)などの先進技術を活用し、安全で効果的な治療を追求しています。
呼吸によって位置が変化する肺や肝臓などの臓器に対しては、アブチェスという呼吸管理装置を使用しています。患者さんに一時的な息止めをしていただき、その間に照射を行うことでがんの位置のずれを抑え、より正確な治療が可能になります。これにより照射範囲を必要最小限に抑え、正常組織への影響を軽減します。
前立腺がんの治療では、毎回の照射前にCT撮影を行い、前立腺の位置を正確に確認。姿勢や臓器の状態により位置が微妙に変わるため、撮影画像をもとに精密な位置合わせを行い、ずれのない照射を実現しています。
さらにSGRTでは、患者さんの体表面の動きをリアルタイムで監視しながら照射を行うことで、わずかな動きも即座に検知し、高い安全性と精度を確保しています。
このように、当院では最新の技術と設備を駆使し、身体への負担をできる限り軽減しながら、質の高い放射線治療を提供しています。
シーメンス社製治療計画CT SOMATOM go.Sim
呼吸センサ Abches ET
専門スタッフによる安心の体制
放射線治療には高い専門性とチーム医療が求められます。当院では、放射線腫瘍医を中心に、診療放射線技師、医学物理士、看護師、クラーク(事務担当)など、各専門職が連携して治療にあたっています。
患者さんが安心して治療に専念できるよう、治療前の説明から照射、フォローアップまで、チーム全体で丁寧かつきめ細やかなサポートを行っています。

その他

対象となる疾患は、頭頸部がん、肺がん、食道がん、乳がん、前立腺がんをはじめ、子宮がん、悪性リンパ腫、転移性の骨・脳腫瘍など、多岐にわたります。
手術が難しいケースや、高齢や持病などにより手術や抗がん剤治療が難しい場合にも、放射線治療が有効です。
また、ケロイドなど、一部の良性疾患に対する放射線治療も行っています。
治療にともなう副作用や、日常生活への影響についても事前に丁寧にご説明し、治療後のサポートにも力を入れています。
外来担当医表